コロナ禍を経験し手洗いの大切さを知った私たち。アルコール消毒も日常となり、
手指の乾燥対策としてハンドクリームはますます必需品となりました。
持ち歩いて、外出先で使う人も多いのではないでしょうか。
ネイルオイルはどうでしょうか。使っている人はまだまだ少ないのが現実ですが、
爪のダメージには不可欠なアイテムです。
そこで指先を酷使するサロンワーカーのみなさまに、
スズショウ・アンナからおすすめの商品として
「ハンズ・オン キューティクルオイル」をご紹介させていただきます。
お話を伺ったのは
ネイル・エステティックサロン「Hands-On」
主宰 井上由美さん(Yumi Inoue)
井上:
ネイルオイルを使用する目的やメリット、使い方からご紹介できたらと思います。ネイルオイルって、本当に効果があるものなんです。まずはハンドクリームとネイルオイルの違いから。
ー「何が違うの?」「クリームだって油分では?」と思っている人がいらっしゃいますよね。
井上:
ハンドクリームもネイルオイルも同じ油性の保湿アイテムですが、得意分野が違うんです。バリア機能が高く、潤いの膜で手肌全体を乾燥から守ってくれるのがハンドクリーム。爪や爪の生え際の乾燥を防いで、健康的な爪の成長をサポートしてくれるのがネイルオイル。ネイルオイルはあくまでも爪のためのもの。爪の悩みを改善してくれる効果が期待できます。私のところの商品もそうですが、キューティクルオイルとも言われますね。
自爪に次のようなトラブルがあるなら、ネイルオイルは試す価値が本当にあると思います。原因は全て爪の乾燥です。
(乾燥による手足の爪トラブルの例)
・二枚爪や割れ、欠け
・爪の表面のデコボコ、縦線
・爪の生え際のささくれ
・爪が巻く
・爪が濁る
・代謝が悪く、爪に厚みが出る
・爪の周りの皮膚のカサカサ、ごわごわ
・除光液やジェルのダメージで変色している
ー爪は「死んだ細胞」なんていう言われ方もしますが、死んだ細胞にネイルオイルをつけて効果はあるのでしょうか。
井上:
確かに私たちが目にしている爪は、核のない古い細胞が硬くなった状態です。自己治癒力はありません。でもだからこそケアが必要なんです。
爪は爪母(そうぼ)というところから生まれます。爪母は外からは見えませんが、爪の根元にあって血管や神経が通っています。元気な爪を生やすには、毛細血管から爪母に十分な栄養が届く必要があります。栄養はどこから? 食べ物からです。爪の主成分であるタンパク質をしっかり摂ることが大前提ですけれど、甘皮部分から浸透させて爪母に栄養補助ができるのがネイルオイル。
かつ生まれた爪を健康な状態で爪先まで伸ばしていくには、乾燥やダメージから守っていかなればなりません。そこでも役立つのがネイルオイル。乾燥から守ることは、二枚爪や割れにとってもマストなお手入れです。
ーオイルにはオイルの役割があることが良くわかりました。塗るなら効果的にと思いますが、いつ塗ったらいいのでしょうか。
井上:
ネイルオイルを塗る上で決まったタイミングというのはなくて。手を洗ったら、ネイルオフをしたら、外出前、お風呂上がり、寝る前などなど、いつでも1日に何度塗ってもOKです。なるべく小まめに塗布して、乾燥させないことが大切です。そして続けること。1ヶ月で変わりますよ。Hands-Onの「キューティクルオイル」は6mlですが、1ヶ月の適量としてこの容量にしています。
ーネイルオイルはたくさんの種類があって、何をどう選んだらいいかわからず使っていないという人も。
井上:
保湿と二枚爪や割れの保護もしたいなら、植物性のオイルのほかにケラチンやビタミンAやEが配合されたものを選ぶのが良いと思います。乾燥だけが気になるなら植物性オイルだけの配合でも十分です。保湿力に優れたオイルにホホバオイル、アボカドオイル、アルガンオイルなどがありますが、複数のオイルを配合してより保湿力を高めた商品が主流です。
「Hands-Onキューティクルオイル」はコメヌカオイルを主軸に、ひまわり、オレンジ、アーモンドオイルなどを配合。コメヌカ油を選んだ理由。それはコメヌカ油に含まれる成分に保湿以外に爪の老化を抑え、血行を促す働きがあるからです。ケラチンも配合しています。羊毛由来の天然ケラチンを陽イオン化させて、ピタッと爪に吸着するように仕立てました。天然のケラチンが傷んだ爪を補修しながら、爪周りの皮膚までもしっとりさせ、ささくれも防ぎます。吸収性はお試しいただくしかないのですが、さらっとしたテクスチャーで素早く浸透。ベタつく感覚なく、使っていただけると思います。
ー形状はマニュキアタイプですね。
井上:
そうですね。私はハケで塗るのが良いと思ってこの形にしましたが、スポイトタイプでもロールオンタイプでも、形状に関しては1日に何回も使うことを念頭に、自分が使いやすいものを選ぶのが良いと思います。
迷ったら好みの香りで選んでみるのもおすすめです。「香り」というのは、お手入れを続ける上での一助になるからです。好きな香りなら、気分転換にもなります。逆に好みでない香りは、使う気が起きなくなってしまいがちです。香りのチョイスは、結構重要です。「Hands-Onキューティクルオイル」には天然精油をブレンドした柑橘系の香りを添えています。なじませた後も、思わず鼻に指先を持っていって深く息を吸いたくなるような爽やかな香りを目指しました。
ーでは、塗り方のレクチャーを。
井上:
手も足も、塗り方は基本同じです。そしてとっても簡単です。理想は家族でも共有せず自分専用にして、「手の爪用」と「足の爪用」に分けること。足には白癬菌などがいる場合があるからです。
1. 指1本につき1滴。 爪の生え際(爪と皮膚の境目)に、ちょんちょんと置く
マニキュアのような形のハケタイプなら、ハケ全体にまんべんなくオイルがついて、滴る状態がベストです。
2.指先の爪の内側(皮膚がある方)にも塗る
爪の内側にオイルをつけると、爪床(そうしょう)に栄養と潤いを与えることができます。爪床(そうしょう)とは爪の下の皮膚のこと。爪は爪床に密着はしていますが、厳密には乗っているだけです。もし固定されているとしたら、伸びることができませんから。
3.なじませて揉み込む
指先をマッサージするようなイメージで、根元に置いたオイルを指先に向かってなじませるように手で揉み込みます。爪だけでなくまわりの皮膚にもしっかりなじませるのがポイントです。
4. ハンドクリームで仕上げ
ネイルオイルとハンドクリームの効果を底上げしたいなら併用がおすすめです。順番はオイルの後にクリーム。カバーの役割でより効果的な保湿になります。写真で使用しているのは「Hands-On ハンド&フット トリートメントミスト」です。
ー最後に、爪を育てやすい形や長さはありますか。
井上:
形はラウンドスクエア型をおすすめします。先がとがり気味のラウンド型は、先端に圧力がかかりやすいからです。爪切りはやはり二枚爪になりやすいので、紙製のやすりがベスト。深爪は爪床を小さくしてしまうので、短いのが好きでも切りすぎは厳禁です。ただし足の場合は指先から出ない長さを守ってください。靴の中で爪が押され、爪母に負担がかかってしまうからです。それから冬の外出には手袋を。湿度の低い外気に触れさせないことも、大切なネイルケアの一環です。寝る時の綿やメッシュの手袋もぜひ。寝ている間に外してしまったとしても、おすすめです。
ーありがとうございました。スズショウ・アンナとしてはこの情報が、サロンを訪れるお客様とのコミュニケーションにも役立つことができたら本望です。
井上:
本当にそう思います。ネイルのカラーやデザインを楽しんでいただくことはもちろんですが、私は健康で美しい爪を育てることも目指してサロンを開きました。サロンでのケアはもちろん効果的ですが、お手入れの基本はやはりデイリーケア。ネイルオイルは、ネイルをしている人もしていない人にもメリットしかないパワーアイテムです。この記事がお客様とのコミュニケーションにもお役に立てれば幸いです。
(2023. 12.10 文/野村始子 撮影/廣江雅美)
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