【連載 vol.15 】東京「リアルローズ 」究極のアミノ酸全身シャンプー

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〈この連載について〉
スズショウ・アンナのクロスやユニフォームはすべて自社企画。創業以来、「丁寧なものづくり」を心がけてきました。そんな私たちのこだわりに共感してくださる吉川千明さんを迎えて、「ものづくり」「ナチュラル」「ローカル」をキーワードにおすすめのアイテムをご紹介する「和の国エブリィ。」サロンの皆さんの毎日を応援する連載ですので、ブレイクタイムにゆるりとご堪能ください。お客様とのコミュニケーションにも役立てたら幸いです。 



当たり前のことのように思うけれど、「駆け引きなく、ただただ、いいものを作りたい」そう思っている製造者は意外に少ないものです。正直、今回ご紹介する全身シャンプーはお安くはありません。それでも全国に愛用者がいて、リピートされ続けているのには理由があります。ただただ、いいものだからです。

もともとはお子さん8人の肝っ玉母さん、山道千賀子さんが自分のために特注したのが始まりです。特注先は八ヶ岳の麓でJAS認定の農園を営む山崎靖子さん。山崎さんは栽培したハーブやバラを原料に、化粧品の製造やコンサルティングを行っているスペシャリストです。

「お金に糸目はつけないので、とにかく頭も顔も体も洗える、最高のもの、一生愛用していけるものが欲しいんです！」ぶち抜けたような大胆な人柄の山道さんらしいオーダーの仕方。糸目をつけず特別なアミノ酸を配合して、とことん応えた山崎さん。ダイナミックな出会いと友情が生んだ全身シャンプーのストーリーをご本人からお聞きください。（吉川千明）




まず、お子さんが8人というのにみなさん驚かれるかと。

山道さん:
はい、私は31才から43才までの間に8人の子を授かりました。夫と私を入れて計10人。

テレビ局からオファーが来たこともあるほどの大家族です (笑)。今は一番下の子も12才になりましたが、11年前の私はまだまだ子育て真っ最中。

お風呂も時短との戦い。子どもたちの髪や体を洗って、やっと自分の番。でもさっさと洗って出なければなりません。やれボディソープだ、シャンプーだ、トリートメントだ、洗顔フォームだと、洗うアイテムを変えるのが面倒で、時にシャンプーで体を洗ってしまったり、ボディソープで髪を洗ってしまったり。
そんなことをすれば髪はキシキシ、顔はカサカサです。でも、またやってしまったと悔い入りながらも、「なぜ頭皮と顔と体は繋がっている同じ皮膚なのに、使うアイテムを分けなければならないのだろう」と、いつも疑問に思っていました。1つで全身洗えるシャンプーが欲しくてたまらなかったんです。

そんな中、私は家族で出かけた蓼科のスキー旅行をきっかけに、山崎靖子さんに出会うことができました。

ご紹介の「リアルローズシャンプー」は、初めは自分のために作ってもらった全身シャンプーですが、私は山崎さんに出会って自分の役割が明確になっていった気がします。肌質や髪質を選ばず、性別も選ばず、0歳児も100歳さんも、ターゲットは全人類です。
 

「リアルローズシャンプー」の元祖は、ドッグシャンプー。その話もぜひ。

山道さん:
家族10人でのスキー旅行。泊まったホテルの大浴場にあったハーブ風呂で、私たちは家族全員の肌がツルツル、スベスベになる体験をしました。ザラついた息子たちの肌までもがです。ただ、それは非売品でした。「でもどうしても欲しい」と伝えて帰ったところ、ホテルの方が製造元に連絡をしてくださっていました。その製造元が、山崎さんのところだったのです。

山崎さんは「あれはうちの農園のハーブを集めたもので、同じものでよければ」と言って作ってくださいました。農園の場所は八ヶ岳の麓。標高1100ｍのJAS認定の自社農園でハーブやバラの栽培を行い、それらを原料に山崎さんは化粧品の製造や販売も行っていました。

私はダメもと覚悟で、自分の気持ちを伝えました。「全身洗えるシャンプーが欲しい」と。山崎さんから返ってきた言葉はまさかの「作れます」でした。話を聞いていくと、信州大の農学博士に尽力してもらって作った高品質・高濃度なアミノ酸ソープ素材があると言うのです。

それは皮膚がめちゃくちゃ弱い犬の飼い主さんから「いくらかかってもいいから」というオーダーで作ったものでした。本来、それは赤ちゃんでもアトピーでも乾燥肌でも敏感肌でも使える素材で、犬用というわけではありません。「採算度外視すぎで、自社の製品にも高すぎて配合できない」と言っていました。

でも私は諦めきれず、乗りかかった船。「お金に糸目はつけません。ぜひお願いします」と言っている自分がいました。日々子育ての中で、それほど欲しいものだったからです。以来、私はバスルームで「このシャンプーだけ」の生活を10年続けています。 

過不足なく髪も体も顔もデリケートゾーンも洗えるシャンプー。
目下、これ以上のものを吉川千明、私自身も知りません。

山道さん:
「リアルローズシャンプー」の原材料となっているオールドローズは、山崎さんの農園で無農薬・有機栽培されたＪＡＳ認定を取得したものです。

毎年６月下旬に手摘みで収穫され、園内の工房で蒸留されます。その後、２年かけて熟成させ「飲むローズ水」として完成したところで、人間の皮膚や髪のタンパク質を構成するアミノ酸と同じ成分でできた最高峰のソープ素材を配合。ボトルに記載されている表示成分は、ローズ水以外はすべて植物由来のアミノ酸ソープ原料です。

防腐剤や香料の添加はゼロ。手に取った瞬間、ふわーっとリアルなバラの香りが広がり、汚れだけを落とし、頭皮や肌のうるおいはしっかり残します。私は初めて使った時、香りがもたらす多幸感に悶絶しました。頭皮の環境によって最初は泡立ちが悪いかもしれませんが、洗い上がりの良さは最初から実感していただけるはず。コンディショナーやトリートメントは基本不要です。

そして体や顔にもぜひ。「全身は洗えるげど、どっちつかず」というものでは決してない自信があります。保湿感も十分感じていただけるはずです。私は体にはナイロンタオルを使っていますし、顔もゴシゴシ洗って、シャワーの水圧で流す始末。でもノートラブル。スベスベで、つっぱることもありません。洗う力を発揮しながら、アミノ酸でコーティングしてくれるからです。手荒れの防止にもつながります。
 

最後に自分のための全身シャンプーが、
商品になっていった経緯をお伝えしておきましょうか。 
 

山道さん:
そうですね。最初にお伝えしたように、最初は本当に自分のために1本でオールOKのシャンプーが欲しかっただけでしたが、ある日こんなことがありました。

当時中2だった長男の保護者会の帰り。バスの中で、同級生のお母さんが「息子のアトピーがひどくて。
今日もこれから皮膚科に連れて行って、その後鍼灸。かわいそうで、母親として本当に辛い」と話してきたのです。目には涙。自分を責めていました。それを聞いて迷ったけれど、やっぱり言ってしまったんですね。「うちに蓼科のバラ農園さんに作ってもらっている、肌にいいシャンプーがあるので1本差し上げられます。効くかは分かりませんけど」と。

お渡しして少し経って、そのお母さんから吉報が届きました。「すごいことになった。肌の調子が良くなり、反抗期の息子がなんと背中を洗わせてくれるんです。ぜひ譲っていただきたい」と。それを読んで、私は目が覚めました。この商品は、自己満足で使うものではないのではないか。この価値あるものを世の中に伝えるのが私の役割なのではないかと。とはいえ中2の男子に高額なバラのシャンプーはいくらなんでもない、ない (笑)。

そこで山崎さんに相談して、少し安く購入できるハーブシャンプーを作ってもらいました。それが「ローズ＆ドクダミエキス入り全身シャンプー」です。何人かの方に使ってもらったら評判は上々。

ある方に背中を押してもらって2013年11月、小さな化粧品会社を設立し、私はローズとハーブの全身シャンプーを販売する人になりました。中身も容器も変わらぬまま、ですがその時から10年。
変わったのは、商品に対する私の確信です。「容器がシンプルすぎて、高級シャンプーに見えない」と言われることもありますが、中身の良さは10年愛用のお客様が証明してくださっています。

みなさん本当に頭皮が健やかで、髪のハリも艶もボリュームも十分なんです。お顔の肌もピンとしています。5人のお客様がコメントをくださいましたので、見ていただけたらと思います。

スズショウ・アンナのお客様にも関心を持っていただけることを願って。

10年愛用の方々の声（こちらをクリック）

(右) 幸せありがとうシャンプー〈リアルローズ全身シャンプー〉150ml ￥8,800(30mlボトル付き)　配合成分は熟成させた飲むローズ水とアミノ酸と植物由来の高品質なアミノ酸ソープ原料のみ。赤ちゃんの目にも染みない全身シャンプーです。

(左)嬉しいありがとうシャンプー〈ローズ&ドクダミエキス入り全身シャンプー〉150ml ￥5,500(30mlボトル付き) ローズ水と最高品質の高濃度アミノ酸ソープ成分に、効能の多さから十薬という別名を持つドクダミの蒸留エキスを配合。香りは天然のローズマリー。ドクダミ特有の匂いはありません。
 

吉川:
いかがでしたか。これといった宣伝もせずに丸10年。プロモーションは1年に1度。それはシャンプーの原料となる茅野市のバラ園「フロンティア蓼科」にお招きして、バラ摘みに参加して、製造工程を直接見てもらうというものです。私もこれまでに5回ほど参加しましたけれど、「丁寧なものづくり」そのものです。写真は今年の6月に伺って、山崎さんと対談をした時のもの。すごく印象的な言葉を残してくださったので、最後にご紹介して終わりにしたいと思います。




「こちらの製品はただ濃密にしたものが入っているわけではありません。私のところでアミノ酸の原液は作れませんから、業者さんに頼んでいますが、アミノ酸成分とローズ水だけでここまでクオリティの高いものを作るのは普通は不可能です。製造する私がいうので間違いありません。しかも10年間クレームなし。そして何よりお客様に大変喜んでいただいて。製造者としてこれほど嬉しいことはありません」（フロンティア蓼科 山崎靖子）

Profile
銀座美人塾株式会社
代表取締役
山道 千賀子（やまみち ちかこ）さん 

31歳で結婚。5男3女に恵まれ、専業主婦を経て2013年に会銀座美人塾株式会社設立。長野県蓼科高原で無農薬栽培したオールドローズ〔JAS認定〕100%原料の敏感肌、乾燥肌にも対応した全身シャンプー、UVクリーム、美容オイル等を販売企画。着物スタイルのドレスのデザインも手がけ、「Ｃｈｉｋａｋｏ.Ｆａｎｔａｊｉａ」を展開。

 

Profile
美容家・オーガニックスペシャリスト
吉川 千明（よしかわ ちあき） 

広く深い知識と豊富な経験を生かし、美容、食、漢方、女性医療など、ナチュラルで美しいライフスタイルを様々な角度から提案。ナチュラルビューティーの第一人者として活躍の場はコスメのプロデュース、サロンのコンサルティング、講演など多岐に渡ります。

NPO法人「更年期と加齢のヘルスケア」認定メノポーズカウンセラー
NPO法人　女性医療ネットワーク認定「女性の健康総合アドバイザー」
CIDESCO インターナショナル国際認定エステティシャン＆アロマセラピスト
日本アロマ環境協会認定 アロマテラピーインストラクター
日本オイル美容協会 JOBAオイルソムリエ


（2023. 10.18  文／野村始子　　撮影／廣江雅美　　　写真提供／銀座美人塾株式会社）

 

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